私が勤める会社では2018年に大規模なリストラがありました。早期退職勧奨という名目だが、まぁ誰が何と言おうと100%リストラ。
リ、ストラクチャリング!
リストラの目標人数は1500人規模(国内社員)。
リストラ対象は勤続年数と年齢で決まり、その時点で勤続10年数以上かつ、45歳以上の社員の中からの1500人。
対象となる社員は、全員上司との面談が設けられ、先ずは第一回の面談の場で自分が会社にとって必要な人材かそうでないかを言い渡させる。
私の場合?部門長との面談の第一声で、
「あなたは会社にとって必要です」
とは言われず
「あなたには会社に残るのか辞めるのか、選択する権利があります」
的な事を言われた。喜ぶべきか、悲しむべきか。
「なに?辞めても良いんか?」
と正直思った。そして迷った。
そもそも「一つの会社で勤め上げる」的な事には興味がなかった。
面接当時57歳の私がこの会社に残っているのは、自分に合った部署、仕事を選択していった結果。なんとしても残りたい!とは思っていない。
転職支援制度的なものも用意され、退職金の上乗せや再就職支援サービス会社の無償利用など、オマケも付いてくる。
さて、どうしたものか。
リストラ決定権は我にあり。会社辞める?残る?
リストラ対象となると、退職金が上乗せされる。家のローン残額を一気に払う良い機会だ、と喜んで退職する奴もいた。
当時の開発部門での仕事は現場でモノ作りをする仕事。(今もだけど)
やってて楽しくやりがいもあるので、そのまま働くことは全く問題無い。
でも「辞めても良いよお~」みたいに言われると、なんか転職を考えたくもなる。
辞めていった仲間の中には、会社にとって絶対必要な人材(間違いなく私よりも)もいた。
当時57歳の自分ではなく、40代半ばのバリバリのエンジニアが辞めていく。
正直、会社の選択基準が分からなかった。うん、それは未だに良く分からない。
さて、自分はどうする。
一人で勝手に判断するわけにもいかず、家内に話す。
まぁ~予想通りの大反対。
「その年での再就職なんて!」
まぁ確かにね。
その後連日、ネット検索でいかに50代の再就職が厳しいか情報を探し私に見せまくる。
親戚一同まで巻き込んで大反対の大合唱。
家内をそこまで不安にさせて転職の道を選ぶ、、、というのもはばかられ、継続雇用の道を選択した。
断っておくが、私が本気で「辞めたい!」と言っていたら、反対しなかったと思う。
リストラ選択基準は結構あいまい
同僚の中にこんな奴がいました。面談の際、上司から
「あなたの仕事はありません」とハッキリ宣言されたものの、2回目の面談で同じ上司から
「是非残って頂きたい」と乞われたと。選択基準はホントに分からない。
私自身「辞めても良いんですよ」と言われた以上、当時開発中だった仕事は無くなるのかな、と思っていた。
ところがどっこい変わらず開発は進み、逆に居なくなった人の分まで忙しくなってしまった。
これ、あの時自分が辞めていたらかなり大変な状況だったと思う。装置まともに動かせる人間、居ないし。
本当にリストラ選択基準が分かりません。
それから
リストラ騒動を柳に風と受け流し2年。60歳定年まで残り1年を切った。
私立理系大学3年の娘がいることもあり、定年後の収入を考えないといけない。
次に選択を迫られるのは、会社の「定年再雇用制度」を利用するかしないか。
黙ってていても、とりあえず手を上げさえすれば再雇用される。
だからと言って、必要とされない仕事をしてまで残りたくはない。
実際にいるんですよ。「再雇用のあの人、何してんだろ、、、」みたいな。
これは絶対に避けたい。
必要とされなくても、ルールだから雇う。これマズイでしょ。
私は、自分の持っているエンジニアとしてのスキルには自信がある。
それが、今現在必要とされている技術である事は間違いない。
でも、未来永劫そうである訳は無い。
会社の発展を考えると、自分の様な年配の人間より、若い人を雇った方が良いという気持ちもある。
再雇用で年寄りが採用されている分、若い人の働き口を多少なりとも奪っていると思う。
再雇用では、週3日勤務が一般的で、この場合収入が相当減る。もう何分の1って感じ。
当然、他の仕事でカバーする必要がある。
再雇用は選択せず、全く別の仕事で収入を作る。という選択肢もあるはず。
- 定年再雇用+新しいなにか
- まったく新しいなにか
まとめると上のA,Bの2つのうち、どちらかを選択することになる。
最初の1年をAで、その後Bという流れもあり。その逆の、BからAという流れはない。
どういう働き方にするにせよ、自ら最適な働き方を選択する自由を得たいと思う。
コロナ後のリストラ不安
現在コロナウイルス拡大の影響で、世界経済は深刻なダメージを受けている。
このコロナの嵐が収束した後に、リストラの嵐が吹き荒れるのでは、、という心配がものすごくある。
私に関しては、既に59歳ではリストラの対象外。再雇用という契約形態でのリストラは有るのか?
そもそも賃金が安いので、カットする意味はあまりない気もする。もちろんカットされても良いように、「新しいなにか」はばっちり準備しておかないと。
現在サラリーマンの方々も、早急に別のお財布を準備しておくべきと思う。
もう、待った無しだね。