大学の授業オンライン

コロナウイルス拡大の影響で、大学の前期授業はすべてオンラインに変更

さてさて、4月から大学3年生になったウチの娘。コロナウイルスの影響で、新学期(新学年)のスタートがゴールデンウイーク明けの5月7日からになっていました。

当初は通常授業の予定でしたが、4月7日に出された緊急事態宣言、その後の地域拡大~延長議論などから、結構早い時期に通常授業なんて無理じゃないの?って感じでした。

5月1日現在、新学期のスタートはどうなっているかというと、

某私立大学、2020年新学期のスタート
  • 構内立ち入り禁止措置継続中
  • 前期科目履修登録期間:4月30日 ~ 5月7日
  • 前期授業期間:5月11日~8月1日(全てオンライン授業!
  • 前期授業料払込期間:4月1日 ~ 5月29日(一切の割引なし!

「授業料」(+「施設設備費*」)はすでに支払い済みです。今回、対面授業はもちろん構内立ち入りすら皆無ですが、大学によると「学業の取得に必要な授業をしっかり提供する」とのことで、一部返却や値下げ?は一切ありません。

ちなみに、合計で60万円以上の金額をペイジーを利用したネットバンキングでスパーン!と払っておきました。

*施設設備費:大学の運営に不可欠の多種多様な施設を維持・管理するための費用

大学構内立ち入り禁止は仕方ないですね。学生がフラフラ集まってきたらマズイでしょうから。(経験上、時間を持て余した学生は群れたがる)

履修登録最終日が5月7日(木)で、授業スタートが5月11日(月)。うーーん、登録から開始まで4日しかないけど、、大丈夫なんかな?まぁ大学側が決めた日程なので、なんとかするんでしょう。

一番大きな課題は、オールオンライン授業ですね。全ての授業がオンラインですよ。文系、理系関係なく。

オンライン授業に必要なもの
  • パソコン(スペック未定)
  • オンライン授業に耐えられるインターネット環境

オンライン授業の課題

履修要覧・シラバスはネット上で確認して登録。そこまではスマホでも可能な様ですが、問題は授業。科目の内容によってはオンラインでは絶対出来ないものもありますよね。実技を伴う授業だったり、対面を基本とするものだったり。体育なんてどうするんでしょう。

あとは、学生が授業を受けるための環境構築ですね。パソコンはもちろん、オンライン授業に耐えられるだけのインターネット環境が必須になります

文系の学生でもレポート提出などでパソコンは持っているでしょう。問題はネット接続環境ですね。親元から離れて一人暮らしをしている学生の場合、普段スマホ経由でしかネットに繋げないことも多いと思います。

大学が学生に向けて行ったアンケートでも、オンライン授業に必須の端末が用意できない、という不安の声が大きかったそうです。

娘の大学では、そのアンケート結果を受け学生全員に一律5万円の給付を行う決定を下したということです。素晴らしい!5万円で足りるのか?って話はもちろんありますけどね。

この「大学による緊急支援金」は色々な大学で実施されているようです。大学によって1万円だったり3万円だったり、早稲田大学など10万円なんて例も。

 早稲田大学が新型コロナウイルスで経済的に影響を受けた学生に対して「緊急支援金」として1人あたり10万円を支給することが分かりました。

 早稲田大学によりますと、新型コロナウイルスの感染拡大でアルバイトや保護者からの支援がなくなるなどの経済的な影響を受けている学生に対し、1人あたり10万円を緊急支援金として支給します。支援金の使い道は自由で、家賃や生活費、通信費などに使ってもらいたいとしています。来月初旬から給付する予定で、総額は5億円に上るということです。学生への支援を巡っては、明治学院大学がすべての学生に5万円の給付、東海大学が約3万人の学生にオンライン授業のために1万円程度、補助することを発表しています。

テレ朝NEWS:早稲田大学が学生に10万円 新型コロナで緊急支援金

緊急支援金ではなく授業料そのものの減額、「学費減額運動」が全国に拡大しているとのこと。確かにそうですよね。

頼りにすべき親の収入も減っている方が多いでしょうし、学生本人もコロナウイルスの感染拡大の影響でアルバイトが出来なくなっていたりするし。ただでさえ厳しいところに加え「オンライン授業の導入」による余分な?費用の増大。それも待ったなしで。

かなり急を要するものだと思います。

「大学のオンライン授業導入」と「企業のリモートワーク導入」

「大学のオンライン授業導入」って「企業のリモートワーク導入」に似ていると思います。

会社に出社しないで、パソコン使って自宅で仕事するというリモートワーク、もしくはテレワーク。これらは、今回のコロナウイルスの感染拡大による出社自粛を受けて、それまで予測していなかったほど急遽に加速しました。でもその流れる方向自体は間違ってなくて、コロナのお陰で加速した、、、という議論がありますね。

オンライン授業との圧倒的な違いは、リモート環境整備が「企業負担」なのか「学生負担」なのか、、という点でしょう

セキュリティの観点から、企業側はPCなどは支給するのが基本です。BYOD*(Bring Your Own Device)の場合は従業員が使用機器を負担することになりますが、企業側のリスク管理が高くつくので、いつまで経っても浸透しないという状況。

BYOD* (Bring your own device、ビーワイオーディ)は、従業員が個人保有の携帯用機器を職場に持ち込み、それを業務に使用することを示す。日本語では、私的デバイスの活用。元々はCitrixのマークテンプルトンが、2009年にBYOC(computer)を提唱したことから、IT業界で使われる言葉となった。

Wikipediaより引用

「大学のオンライン授業導入」は、学生個人個人が自ら負担してその環境を構築しなくてはなりません。

給付金に対応した大学はあるものの、大学側にとってもオンライン授業のための設備負担が重く「授業料の減額」は厳しい状況の様です。

少子化の現代、経営的に厳しい私立大学も多いと聞きますね。

国の支援が必要だ

<大学の学費問題に取り組んできた岩重佳治弁護士の話> 新型コロナウイルスの問題が出る前から、大学生の生活は大変だった。私立大に通っているから余裕があるというのは昔の話で、積み立てたお金でようやく学費を賄っている家庭が多い。感染拡大でアルバイトも失った学生は退学が現実の問題だ。だが、学生と大学を対立させるべきではない。日本の学費は国際的にもトップクラスの高さだ。大学の経費の大半は人件費で、大学に対する国の予算が十分ではないため学費に転嫁されている。大学側にも工夫の余地はあるが、国による公的資金で大学を支援することが必要だ。

東京新聞<新型コロナ>学費減額運動 100大学に拡大

給付奨学金制度を利用すべし

独立行政法人「日本学生支援機構」では、「新型コロナウイルス感染症に係る影響を受けて家計が急変した方への支援」として給付奨学金制度があります。

「学力基準」「家計基準」の両方を満たす必要があるようで、学生なら誰でもOKとはならないんですね。自分は「学力基準」で落とされてた可能性が高いな。

色々細かい規定があるようなので、該当する学生さんは上手に利用してもらいたいものです。

と、本サイトを見に来る大学生の方がいるのか分からないのですが、、、、というか、ほとんどいないと思ってますけど(^^ゞ

キャンパス

しかし、今年4月からの新入生は入学式も中止だったし、一度も学校に足を踏み入れていないという。誰とも顔を合わせていないんじゃ友達なんて出来っこないだろうし、色々と不安に思っている事でしょう。一日も早く、通常の授業が受けられると良いですね。

もちろん大学生だけではなく、すべての人が通常生活に戻れないといかんですね。